1996年3月

 今年もまた 花粉の飛ぶうっとうしい季節がやってきました。「今年は木が疲れているから 花粉は多くない」という予報だったのに、そんなものはどこ吹く風 今日も私はティッシュ抱えて腫れぼったい目をして子供の世話に明け暮れています、ああしんど。
 私が自動車の免許を取ったのは もうずいぶん前の事。でもずっとペーパードライバーで、八王子に来てから教習所に通いなおして運転しはじめたものの 好きじゃないし向かないから いつもいやいや運転していました。
 そのうち妊娠して ちょっと駅まで運転して行って帰って来たら具合悪くなってしまって、産婦人科の先生の「自動車の運転は止めたほうがいい」という言葉をこれ幸いに ずっと助手席専門になってしまいました。顕が産まれた後も、もうちょっともうちょっとと ぐずぐずしていたらまた妊娠してしまって、今じゃ子供といっしょに後部座席専門です。忙しい住職さんを運転手替わりにして申し訳ありませんが、「私が運転しないのは家族の迷惑だけど 私が運転するのは世間の迷惑なんだけどな」なんてちょっと開き直ったりして。

 世の中にはいろんな人がいるのは知っていましたが 二回続けて腹立しい事があったのでここに言いつけてしまいます。
 平日の夕方スーパーの駐車場で買い物を済ませて帰ろうと子供たちを自動車に乗せていました。でも子供たちを自動車に乗せるのって けっこう手間が掛かるんです。それぞれチャイルドシートとベビーシートに座らせてベルトでしっかり固定して、それを自動車の外から隣のスペースにはみ出してやっていたら そこに入れたいおばさん車がやってきて「そこを退け」とばかりにクラクションを鳴らします。夕方とはいえ平日だったので何もわざわざそこじゃなくてもいくらでも空いていたんです ほんの数台先が。自動車から降りてさっそうと歩く後ろ姿は ちょっとでも入口に近い所でなければならないほど足が悪いようにも 一刻を争うほど急いでいるようにも 私には見えませんでした。
 もう一回はやはり同じスーパーの駐車場、これは私達にではなかったのですが、混んでいたので入りたい自動車出ていきたい自動車で通路に中途半端に立ち往生してしまった自動車がありました。でもそれはお互いさま ちょっと待てばすぐに解決する事です。それなのに自動車からわざわざ降りてきて文句を言っているおじさんがいました。ほんのちょっとが待てないのか、自分しか見えないのか、自分が全ての中心なのか、まったく頭に来ちゃいます。この頃やたらそういう人が目につくのはそういう人が増えているのか 私が文句おばさんになりつつあるのか ちょっと考えなくてはならないところですが この時は二回とも駐車場を出たあとで「バカヤロー」と怒鳴ってしまったしょうがない私です。

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