2023年6月

毎年六月の延立寺の本堂の仏花は、あじさいの花で仕立てられます。
あじさいの花の色は、土の酸性アルカリ性で決まるって言われますが、延立寺の境内には、ピンクの花、青い花、真っ白な花などいろいろ。
それを、もうじき九二歳になる義母が、仏花に仕立てて下さいます。
まぁ、ほんのしばらくの間だけですが。六月は、大きな行事も無いし、雨の中のお墓参りも 避ける方が多いから、あまり見て頂けないのですが、小雨降る中「お母さん、あじさいの花好きだったよね」なんて言いながらお墓参りするのも良いものですよ。
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この頃、年輩の方だけで暮らしているお宅に電話をすると、ほぼ留守番電話になっています。そしてこちらが「延立寺でございます」と言うと、あわててもしもしって出て下さいます。
オレオレ詐欺やらの御時世、当然だよなって思っていましたが、まさか実姉の家までも。
最初に姉に電話して 留守番電話になった時は、間違えたと思って切っちゃいました。
留守番電話は付いてなかったはずなのに、と姉に聞くと、おまわりさんが来て、付けてくださいだって。
よく考えれば、大台に乗ってしまった姉と、その上をいく義兄の二人暮らしの家は、間違いなく老人家庭だったんだと、改めて実感しました。
地域の老人会に入っている義母がいるのに、我が家に一度もその手の電話がかかってきた事が無いのは、まず延立寺でございますって 出るからだろうと思っています。守られていますね。
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久しぶりに、京都へ夫婦で団参に行ったり、長男が教師という資格を取りに京都の西山別院へ行ったり。
延立寺も含まれている多摩組の寺族女性会が動き出したりと、コロナで止まっていた世間が、少しずつ復活し始めました。
元通りの日が帰ってくるとは思えませんが、また楽しく食事したり旅行したりの日々が戻ってきますように。(直子)

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