2022年9月

延立寺の墓地の五段目のそのまた上に、被爆アオギリの木が植えてあります。
広島の爆心地から一、三kmの地点で被爆して半身が焼け焦げましたが、再び芽を出して復活した青桐の二世を譲り受け、四年前に移植したもの。
桐の木って、女の子が生まれたら、庭に桐の木を植えて その子がお嫁に行くときに 箪笥を作って持たせるって聞いたことあるから それなりの大きさ太さを想像してたら、何?この細さ。
細い細い小枝のような苗木が植えられました。
根は付いたようですが、成長がゆっくりだったので、目印がわりに支え棒をバッテンにして挿してはあったのですが、ある朝、その支え棒が引っこ抜かれていて、アオギリの木にも被害が。
ご存知のように、我が寺の境内には いろいろな獣がきます。狸、ハクビシン、アライグマ、モグラ。さすがに会ったことは無いのですが、もしかしたら猪も。
誰がやったのか。
イタチごっこのように、挿しては抜かれ、抜かれては挿して。
ある日、ちょうど抜かれてた時に、植木屋さんが入って、下刈りの電動の機械が、あーっ。
やっと伸びてきたアオギリが切られてしまいました。
切られたアオギリ、生きのびることを願いながら、義母が土に挿しました。今年の夏は雨が少なくて、暑くって。毎日お水をあげていたようです。
そうしたら、細い幹の上部から、新しい葉が。根を伸ばしてくれたようです。さすが、被爆しても生きのびただけあって、生命力は強いのでしょうか。
よかったよかった。
このまま、この木が、ちゃんと育って、私が義母くらいの歳なったら大木になるかな?
まぁ、私が義母の歳まで生きられるとは思いませんが。
墓地の最上段のアオギリまでせっせと水を運んだ義母はこの夏、九一歳になりました。

この坊守日誌を書いているそばで、十四歳になった柴犬空が、まるで猫のように丸くなって寝ています。
夏が暑すぎたせいで、ほぼエアコンの中にいたせいか、変な時期に抜け毛が始まってしまいました。
モコモコの毛が抜けて、まるで夏毛のような短い毛が生えてきています、これから涼しくなるのに。
空さん、困ったね。(直子)

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