2021年12月 うちの長男クンは、大学時代から一人暮らしを始めてもう十年近くになります。始めは何も出来なかったのに自炊をするようになって。すると道具に凝り出すのが男の子。特に包丁にはご執心。もともと手先が器用で凝り性なので、ユーチューブの動画で研ぎ方を覚え、魚も捌けるようになりました。 ダーツの試合で新潟の燕三条に行った時には、金物店でしばらく職人さんの作業を見ていたようです。 たまにはうちの台所で魚を捌いてもくれます。でも我が家には小ぶりの出刃包丁しかありません。道具が悪いと腕も活かせないようで。 ちゃんとしたのがあってもいいかと、先日、長男といっしょに出刃包丁を買いに行きました。新宿の東急ハンズへ。 確かにありましたいろいろ。でも残念、欲しかったサイズのものが無い。 ショーケースの前でグチャグチャしてたら 刃物担当の方が「何、お探しですか」って。 東急ハンズの店員さんは、皆さん知識豊富でいらっしゃるけど、あちらから声を掛けてくることはあまりありません。聞けばいろいろ教えてくださるけど。 でもこの日は店員さんからのお声掛け。何か本気さを感じたのでしょうか。 こういうものが欲しいと言うと、ちょっと声を落として「新宿界隈で包丁が揃っているのは、伊勢丹さんですよ」と。その方、お休みの日にあちこちのお店をお客さんの振りして見て回っているそうです。包丁が本当にお好きなんですね。 伊勢丹まではちょっと距離があるなと思いながら、でも足下スニーカーじゃなくてパンプスだなって思いかえし、あの距離歩きました。 行ってみると、確かに揃っている。いろんなメーカーの物が。 そしてカウンターの中に「日本橋の木屋」のロゴの付いた白い上着を着た人が。 いろいろ見せてもらって、木屋のハガネの出刃包丁を買いました。はい、そこそこのお値段しましたよ。 軽くお昼を食べて帰ろうってなった時、「これ持って電車乗るの嫌でしょ？今度帰る時持って行くよ」と自分のリュックにしまってました。 なかなか住居を八王子に戻すつもりは無いようですが、けっこうちゃんとしているみたいですうちの息子、まぁ親馬鹿ですが。（直子） |