2018年3月

 我が寺は、長いこと住職と義母の二人家族でした。
 そこに私が来て、顕が産まれて潤が産まれて夏菜が産まれて。
あっという間に六人家族になりました。
 食べ盛りだった頃は、ハンバーグの挽き肉は、一キロ買ってもぜんぜん足りなかったし、餃子は百個作ってもあっという間に、空のお皿が並ぶだけ。
 それが、顕が独り暮らしを初めて夏菜が独り暮らしを初めて。
 もともと、住職はしばしば夕飯のいらない人なので、潤と義母の三人の夕飯が、たびたびの毎日になりました。
 ハンバーグの挽き肉の量が減ったか?餃子の数が減ったか?
 これが減らないんですよね。
 なんとなく、今までの量を買い、今までの量を作り。
 残ったら、明日の朝、潤に食べさせればいいやと思っているのですが、これがほとんど残らない、なぜでしょう?延立寺の七不思議かもしれませんね。
 でも、潤の身体のためにも少しずつ減らしていかなくては、あればあるだけ食べてしまう子ですからね。

 また春がやって来ました。
 去年の春 高校を卒業した夏菜の 少なくない友人達が、リベンジに燃えた一年を過ごしました。
 次々に届く知らせは、初志貫徹できたお嬢さんばかりではなく、納得して進路を変更したお嬢さんも。
 どのお嬢さんも、辛かった頑張った一年を、笑い飛ばせる未來が待っていることを信じています
。  さてさて、我が家のお嬢さんは、その仲間達に胸をはれる一年を過ごせたかな?たぶん大丈夫でしょう、たぶん… 。(直子)

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