2015年6月

 終末の夜に地震でJRが止まっちゃって、高田馬場のガールスカウトの支部に取り残されちゃったうちのお嬢さん。
 心優しい仲間たちとその親御さんたちのおかげで、潤のいう「夏菜はホームレスになるんですか?」にはならず、ちゃんとお友だちのおうちに泊めていただき、彼女が生涯体験したことのない、パパさんお手製の朝ご飯までいただいて無事帰宅しました。

 潤くんケータイ無くすの巻。
 ご存知のように我が家の二男は知的障害のある自閉症。「愛の手帳」という障害者手帳もいただいています。潤が初めてケータイを持ったのは、中学に入って一人バス通学を始めた時。もし間違ったバスに乗ってしまった時とかのため。GPSも使えるし。
 それが去年の春、就職して、今年の春から勤務地が少し遠くなってハンパない満員電車に乗っているようです。
 その車内でなくしてしまったケータイ。いろいろ手をつくしましたが出てこないので警察に届けて。入っていた保険制度によって新しいケータイをもらいました。
 ただその手続きが。
 ケータイ大手のD社で、新規契約する時、愛の手帳を持っている本人名義だと特典があるので、潤名義にしました。ところが今回その保険制度を使おうとすると、「申請ができるのは御本人様限り」という壁に。
 手続きは電話でしました。でも私が何を聞いても、担当者は「御本人様じゃないと」と対応を進めてくれません。知的障害者にあなたの質問は分かりません、と言っても決まりですからと。受付担当者のパソコンの画面には、潤の個人情報が出ていたはずです。障害者手帳を持っていることを。特典がついているんだから。
 結局、となりにいる潤に受話器を持たせて、私がピッタリくっついて手続きを終わらせました。先方の質問を聞いた私がそばで「何何って言いなさい」って言っているのが丸聞こえだったと思いますが。
 後日、月〜金までの十時から五時までしかやっていなくてその上フリーダイヤルじゃなくて料金のかかるお客さま相談室に電話しました。知的障害者とわかっているのに、その対応はおかしくないかと。最初から後見人みたいな人を決めておいて、その人が手続きできるようには出来ないのかと。
 とりあえず担当者は「貴重なご意見ありがとうございました。上にあげておきます」と言っていましたが、久々にめいっぱい腹がたった出来事でした。(直子)

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