2013年10月

 末娘夏菜がガールスカウトに入団したのは、小学校2年生の時。あれから8年。本当にいろいろなことを経験させてもらいました。
 お寺の子どもにとって、家族そろってのお出かけというのは難しいものがあります。特に我が家のように年の離れたお兄ちゃんのいる末っ子は。
 子どもたちがみな小学生のうちは父親である住職の予定だけで出かけることができました。我が家もあの頃はがんばっていろいろ出かけました。でもお兄ちゃんが中学生になってしまったら、住職とお兄ちゃんの予定を合わせるなんて無理。何度か、お兄ちゃん抜きで出かけたこともありましたが、やはり弟妹にとってそれはおもしろみにかけるようで。
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 そんな頃、近所のお友だちに誘われて、ガールスカウトに入団したのです。キャンプも湖でのカヌー乗りも、指示されて動くのではなく、自分で考えて必要なものを用意し行動することを学んだのも、ガールスカウトでした。
 この夏から秋にかけて、夏菜はガールスカウトのおかげで得難い経験をさせていただいています。
 まずは富士山。この夏のキャンプは富士山でした。御殿場にベースキャンプを置き、年少のスカウトたちは近場の山を。小学校高学年の有志と中学生と高校生のスカウトたちは五合目から歩き出して八合目で一泊し、翌日の午前1時から歩き出して頂上へ。世界遺産になってしまったため、人が多すぎて渋滞してしまって、頂上にたどりつく前にご来光になってしまったようですが。いつでも登れそうでなかなか行かれない富士山。十五歳で富士登山できたことはきっと彼女にとって得るものがあったと思います。
 その日のうちに家にもどり、翌日、調布市の剣道の大会で大将として団体優勝をしてきた彼女は、親としてもすごいなと思ってしまいます。
 あとは国体。今東京で開かれている国体の障害者スポーツ大会の開会式と閉会式のプラカーダーをガールスカウトが務めることはずいぶん前から決まっていました。
でも事情により、本大会の開会式のプラカーダーもやることに決まったのは4日前。
 行ってみないと何県のプラカードを持つか分からなかったから、テレビの前で必死に夏菜を探す家族。チラッと映ったのを大喜びしながら何度も録画を巻き戻しをして見てしまいました。しっかりと自信を持って歩く姿に、成長させてもらったと、うれしく思いました。
 まだガールスカウトをやめる気はないようですし、高校生になると勉強も部活も忙しくなるのに、他にもやりたいことはいっぱいあるようで。
 まあ、やらないで後悔するより、やって後悔した方がいいと思うので、追っかけていくのは大変だけど、どうぞがんばってと思う母親の私でした。(直子) 

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