2012年3月

 長男顕は、受験が終って春からお世話になる大学が決まって、毎日のほほんと遊んでいます。
 二男潤と長女夏菜は高校一年生と中学一年生がもうすぐ終り。学校にも慣れ、ちょっとだけはめもはずしながら、充実した毎日を送っています。
 では私は少し楽になったかというと、いえいえ。
 毛むくじゃらの真っ黒の末っ子、空が。
 お正月、私が日帰りで里帰りしている時、イヤがる空を無理にケージに入れようとして義母に病院へ行くほどのケガをさせてしまいました。
 その前には、いつも仲良しのお掃除のおじさんにも。
 獣医さんに相談すると、やはり今さらでも去勢手術をした方がいいと。そしてその上で、しつけ教室に行くこともとのこと。
 とりあえず手術の日程を決め、いつもいる場所を変えてあげると、ちょっとだけ空に変化が。
 暗くなってきたり、雨や雪が降ってくると、待っていていちもくさんに家の中のケージに入りたがったのに、急に絶対入らなくなり、夜も外で過ごすようになりました。
 夜中、そっと懐中電灯で様子をうかがうと、お気に入りの小屋の中で丸くなってぐっすり寝ています。
 先日の大雪の日も、家族総出で雪かきをしていると、まるで甘えるように一所懸命吠えます。家に入りたいのかと思うと、そうではなく、雪で遊びたいと。
 誰も歩いていない雪の上を、顕といっしょに、まるで埋まるように、嬉々と遊んでいました。
 これで、空も一人前の外犬になりました。
 気の毒なのは、たぶん庭に住みついているハクビシンかタヌキ。夜は我が物顔で過ごしていた庭に、繋がれているとはいえ、変な奴が出現して。
 夜中に二晩バトルしていましたが、今は静かになったので、住み家を変えたのでしょう。ごめんね。でも屋根裏には入らないでね。
 では私は長男の受験のため、待っていてもらっていた友人たちとランチと飲み会を再開しましょうか。(直子)

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