2006年12月

 長女夏菜がスポーツ教室の二泊三日のスキー合宿に出かけて、なんかやたらごきげんでテンション高い次男潤。それにひきかえ、なんか手持無沙汰な長男顕。潤くん、天敵の夏菜がいないとそんなにうれしい?顕くん、からかう相手がいないとそんなにヒマ?

 先日、近くのスーパーでは手に入らないものを買いにちょっと離れた店まで、開店時間をめざして出かけた時のことです。
 近くの小学校の五年生か六年生が、まだ若い女の先生に引率されて来ていました。調理実習の材料を買いにきたのでしょうか。二〇人くらいの子どもに先生一人で。
 とってもにぎやかだったけれど、先生が必死に静かにさせようとがんばっている姿や、他の客に迷惑をかけないように開店まもない時間を選んで来ていることなど、学校側の姿勢が見えたので、がんばってという感じでつかず離れず買い物をしていました。
 お互いに買い物をすませて、会計係の子どもたちがレジをすませて、買ったものをレジ袋に入れて。その時、子どもたちがカゴを台の上に置いたまま行ってしまったのです。
 どうしようと思ったけれど、ふと浮かんだのは、この春から品川区の小学校で先生になった姪のこと。おせっかいおばさんでも誰かに教えてもらわなければ気がつかないままになってしまうと。もしあの先生が姪だったら言ってもらったほうがいいに決まってる。
 先生が一人になったのを見て、そっと近よって小さな声で「カゴをかたづけるまでがお買い物ですから、ご指導よろしくお願いします」とだけ言って逃げるように帰ってきました。
 うちに帰ってからも、あれで良かったんだろうかと悶々としちゃって。姉に電話しちゃったりして。もしこれが潤の通う心障学級だったら事前学習で習うだろうし、先生がそばについて一声かけていただいて子どもたちも気がつくのでしょうが、普通学級ではそこまではなかなか望めないようです。
 おとなの常識と子どもの常識には、だいぶ差があるなと思いながら、やっぱり私、悩んでいます。私おせっかいおばさんだったのだろうかって。

                         (直子)

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