2006年9月

 今回は、次男潤と延立寺の前坊守・秀子おばあちゃんの話。
 我が家の子どもたちは原則的に、テレビにつなぐゲームは、茶の間の大きなテレビではなく、子どもたちのスペースにある小さなテレビにつないでやる事になっています。でもいろんな理由でそうはいかない日もあったりして、茶の間のテレビを子どもたちに占領されてしまうこともあります。そうなると、大人は見たい番組があっても、なかなか見せてくれません。
 その日曜日も、茶の間のテレビでゲームを始めてしまった潤。夕方になるとおばあちゃんはご多分に漏れず、「笑点」が大好き。そして、ご多分にもれず、機械がニガテ。
 子どもたちがゲームをやったりビデオを見てそのままスイッチを切って出かけてしまうと、おばあちゃんは見たい番組があってもテレビを見ることができません。
 潤が時間を気にしているようです。
 潤「おばあちゃん、笑点見たい?」
 おばあちゃん「いいよ、小さいテレビで見るから」
 今どきのテレビゲームは、データが消えてしまうとかですぐにスイッチを切ることができないのは知っているおばあちゃんが、潤にゆずろうとしたわけです。
 するとおもむろにゲームを中断した潤、小さなテレビがあるスペースに走っていきました。ゲーム使用状態になっているテレビを放送受信に切り替えて、チャンネルも変えて。おばあちゃん用に準備完了です。
 おばあちゃん「ちゃんとチャンネルを6番にしてくれた?」
 潤「ちがうよ、笑点は4番だから4番にしといたよ」
 テレビからは、笑点のにぎやかなオープニングテーマが聞こえてきます。台所でその一部始終を聞きながら、おばあちゃんと潤の世界、そっとしておきました。
 敬老の日の一日前の日曜日の一コマでした。                         (直子)

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