2003年12月

 先日、次男潤のクラスで親子活動がありました。
 ふだんあまり保護者会などには来ないお母さま方も来てけっこう大人数でした。一つのゲームが終って次はクラス対抗親子リレーだと。ご存知のように潤は自閉的傾向のある子。集団競技は一番ニガテとすること。でもクラスのみんなはそんな事おかまいなしに勝つ気満々。潤の前後の子はいっしょうけんめい潤にリレーの説明をします。
「何ちゃんがバトンをわたすから、一周走って何クンにバトンをわたすんだよ」って。幼稚園の時にはリレーもしたけど、忘れちゃったのか、なんか乗り気じゃない顔。
 案の定、潤はバトンをわたされても走る気がない。そうすると誰に言われたのでもないのに、潤の手をとっていっしょに走り出したB君。彼は、一年生の始め、読むのはとっても好きなのに書く事には何の興味も示さなかった潤のかわりに、毎日メモノートを書いてくれていた子。
 あまりにも自然なその行動に、誰も何も言わない間に一周終って彼は、次の次の自分の順番も、一周走ってリレーは終りました。
 予想通り潤のクラスの負け。あきらかに潤は足をひっぱったのに、誰も潤をせめないばかりか、「やっぱりな」とか、「うちのクラスには潤がいるからな」とか言う子は一人もいない事にびっくり。毎日の学校生活の中で自然と潤を手伝ってくれるクラスの子どもたち。B君ぱかりでなく、みんなが自然と潤をかばってくれて、迎えに行った私に、「今日、潤たらネェー」と話をしてくれる子どもたち。ベテランの教師である担任の先生が一年九ヶ月かけて作り上げてきたクラスに、驚きとともに感謝でいっぱいでした。来年四月、クラス替えとともに担任が交替します。変化に弱い潤がどうなるか、ちょっと心配ですが、この仲間たちといっしょならという安心もあります。大人にはなかなか分かりにくい現代の子どもたち。でも子どもって捨てたもんじゃないなと思った出来事でした。
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 七年半ぶりに、友人を訪ねてハワイに行ってきました。常夏の国ハワイのはずが雨ばかりで、裏起毛のトレーナーが手放せない毎日。現地の人もびっくりのこんな異常気象をハワイに持ち込んだのは誰でしょう。

(直子)

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