2003年6月

 五月二十四日(日)、我が家の子どもたちが通う小学校の運動会の日、福島のひいおばあちゃんが亡くなりました。
 住職の母方の祖母。顕たちのひいおばあちゃんにあたります。
 ひいおばあちゃんのうちもお寺なので、仮通夜、密葬、本通夜、本葬と一週間近くかかるので、おばあちゃんは仮通夜に合わせて早々に福島に帰り、住職は仕事の都合で密葬の日に日帰りをすると決まりました。私はもちろんお留守番。
 子どもたちをどうするかとなった時、私が行かないんだから潤と夏菜はもちろんお留守番。長男顕に、「お父さんといっしょに、行ける?」と聞いたら、「行ける」と答えたので、住職といっしょに、学校を休んでいかせることにしました。
 ほんとうに赤ちゃんの時に行ったきりの福島のお寺。朝、まだ弟や妹が寝ているうちに父親といっしょに出かけて行きました。
 よそのお子さんに比べればはるかに身近にお葬式とか死とかがある環境にあるとはいえ、本人がお葬式に出席するのは初めて。どうなることかと思っていたら、夜九時前にそれほどクタクタではなく帰ってきました。
 亡くなったひいおばあちゃんが、まるで寝ているかのように、やさしいお顔だった事。「ひいおばあちゃん、はじめまして、そして、さようなら」ってひいおばあちゃんに挨拶した事。顕の大好きなおばあちゃんが、何してもぜったいおこらない、いつもニコニコしているおばあちゃんが、大泣きしていた事。お寺のハトコにあたる一つ年上のコウちゃんとすごく仲良くなれた事。今度また、ぜったいナントカカード(何度聞いても覚えられない母です)を持って、福島に行きたい事。
 約束通り作っておいた大好きなカレーを食べながら、ちょっと興奮しながら話してくれました。
 大人たちが言うほど子どもたちはバカではないから、ゲームのようにリセットすれば死んだ人もまた生き返ると思っている子はいないけれど、死ぬという事を本当にわかっている子どもは少ないと思います。でも、身近な人の死やお葬式というのは、なにか子どもなりに感じるものがあるようで、本当にいい経験を、ありがたい経験をさせていただきました。
 ♪    ♪    ♪ 
 また夏休みが来ます。子どもたちにとっては楽しみな、私にとってはキョーフの夏休み。できる事なら、少しでも何か成長できるような夏休みであってほしいものです。

(直子)

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