2002年12月

 「潤くんって何食べてあんなに大きくなったの」お母さん仲間によく聞かれます。服を脱がせるとその足の細さと、くっきりと浮かぶあばら骨に、真剣に、母の肉を分けてやりたいと思ってしまうのですが、背だけは異様にデカイ一年生です。なにしろ二つ年上のお兄ちゃんの友人達はのきなみ潤より小さいのですから。
 「ふりかけごはん」って答えるとみんな笑うけど、ハンパじゃなく大偏食の潤のとりあえず食べてくれるものは、ふりかけごはんだけ。お肉もお魚も好きだけど、それも味付けや調理の仕方で食べてくれないことも多いし。
 叱ったり褒めたりすればなんとか食べてくれるお兄ちゃんや妹と違い、イヤとなったらぜったいイヤな潤に食べさせるため日夜苦労している母です。
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 寒くなってくると、「お葬式が多くなったな」と思うのは気のせいでしょうか。一年を通してみるとそんなこともないのですが、なんとなく多いような気がしてしまいます。
 「我が家の○○が亡くなりました。つきましては、○日○時のお葬式をお願いします。」とお電話をいただくと、まあ大変と思うのですが、困ったなあと思うこともあるのです。
 御存知のように我が寺には副住職がおりません。どうしても重なってしまった時は母が法務をしますが基本的には住職一人の寺です。この住職、年齢を重ねるとともに有難いことに、どうしても代りのきかないお役をお受けすることが多くなりました。そんな日にお葬式が入ってしまうと、大変申し訳ありませんがお葬式の方に代理のお寺さんをお願いすることになってしまいます。でも、私共としましては、何度もお寺でお目にかかって、一緒に聴聞して、もしかしたら延立寺の旅行会などでもご一緒させていただいた方のお葬式は、住職がぜひ勤めさせていただきたいのが本当の気持ちです。
 誰もが御自宅でお葬式をあげていた昔と違い、今は皆さん葬祭場やお寺でお葬式をなさいます。日程が取りづらいのは重々分かっておりますし、気が動転している中で葬祭業者さんのペースに乗せられてしまうことも理解しておりますが、どうぞ万が一お宅様にお葬式を出すことがありましたら、まず寺に一報くださって、住職の日程を聞いて頂けると本当に有難いです。
 坊守として日々感じている思いをお願いして、色々な事のあった今年を終りにしたいと思います。
 どうぞ皆様よいお年を。  (直子)

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