2001年9月

 台風とケンカしに、伊豆の天城湯ヶ島へ行ってきました。
 八月二一〜二二日、伊豆半島直撃というニュースを聞きながら、四家族計十四人という大所帯はスケジュールの変更ができないで、雨天決行ならぬ台風決行というはこびになりました。
 信号さえ見えないような霧の中や、横殴りのどしゃぶりの中を、三台の車をつらねて、ドライバーたちの性格を考えると信じられないような安全運転。翌朝は宿の窓の下をチョコレート色の川がすさまじい音をたてながら流れ、伊豆半島脱出のルートはただ一本だけ(残りは全部通行止め)という中を早々に脱出してきました。
 でも、夜の宴会はめいっぱい盛り上がったし、海水浴と河原でのバーベキューはできなかったけれど、プールと焼き肉は楽しめたから、まあ、良かった良かったということでしょうか。来年こそは、という声と、この事を肴にあと十年は笑えるな、という声が聞こえてきます。
     ♪    ♪    ♪ 
 最近、八王子も物騒になってきましたが、先日起こったパチンコ店の店長が襲われて一千万円奪われた事件はビックリしました。
 朝十時すぎという子どもたちが小学校や幼稚園に行っている時間だったので、大騒ぎになってしまいました。小学校の校長先生からはお電話がくる(うちの住職はPTA会長です)、幼稚園の緊急連絡網は回る、小学校は急遽午後の授業をカットして、先生が引率をして集団下校となり、ポツンとはなれた我が家は先生が門まで送ってきてくださったりと。
 翌日も状況によっては保護者が登校につきそうようになど、情報が錯綜したので、てんやわんや。住職が九州に行っていて留守でしたし。
 犬目くんだりに逃げてくるわけないと思いながら、昨今起こるいろいろな事件のことを考えれば、学校や幼稚園の処置はしょうがなかったのでしょう。あーあ、でした。
 夜、子どもたちと留守番をしながら、そんな日はしょっちゅうなのに何か気味が悪いような恐いような。早々に本堂の戸をしめて、あちこち鍵もかけて。まさしく、「おばけは恐くないけど、生きてる人は恐い」を地でいってしまったような夜でした。     (直子)

坊守日誌 INDEX


HOME